「ひどい大統領選」 與野黨候補にスキャンダル、どうなる日韓関係

有料會員記事韓國大統領選挙2022

ソウル=鈴木拓也、神谷毅
[PR]

 4カ月後に迫った韓國大統領選で、進歩(革新)と保守の2大政黨の公認候補が出そろった。今後選挙戦が本格化するが、両候補ともにスキャンダルの渦中にあり、有権者の間には政治不信も広がる。

 政権奪還を目指す保守系最大野黨「國民の力」は、検察トップとして文在寅(ムンジェイン)政権と対立した尹錫悅(ユンソクヨル)前検事総長(60)を公認候補に選んだ。尹氏は5日の黨予備選を制した後の演説で、進歩系の與黨「共に民主黨」の公認候補、李在明(イジェミョン)?前京畿道知事(56)を「ポピュリスト」と批判。「今回の大統領選は、常識の尹錫悅と非常識の李在明との戦いだ」と気勢を上げた。

 一貫して検察畑を歩んできた尹氏に政治経験はない。政界進出のきっかけは皮肉にも、文大統領による検事総長への登用だった。保守系樸槿恵(パククネ)前大統領をめぐる贈収賄事件を捜査指揮した経験が買われた。

 「権力から獨立した検察」が持論の尹氏は、文政権にも手加減しなかった。子どもの大學入學をめぐる不正事件で起訴された曺國(チョグク)元法相をはじめ、文氏側近への捜査を精力的に指揮。文政権と戦う姿が保守層に受け入れられ、大統領選の有力候補になった。

 検事総長を辭し、6月に大統領選に出馬表明。翌月には國民の力に入黨した。 世論調査では李氏と人気を二分。保守系支持者が多い高齢層に浸透し、20~30%臺の支持率を保ってきた。ただ、保革のイデオロギー色が薄い20~30代からの不人気ぶりが目立つ。実際、5日発表の黨予備選の結果をみると、中高年が多い黨員投票では、次點の洪準杓(ホンジュンピョ)氏を20ポイント以上引き離したが、世論調査では逆に10ポイントのリードを許した。有権者の反感を買う失言が影響したとみられる。

 李氏は1980年代の民主化運動に參加した50代や、保守政権下の97年に起きた「IMF(國際通貨基金)危機」の影響で就職難を経験した40代を中心に進歩支持層の期待を集める。

 貧しい家庭で育ち、小學校卒業後に工場で働きながら検定試験で高卒資格を取得。奨學金を得て大學を卒業し、弁護士になった苦労人とアピールする。城南市長や京畿道知事としての実績を評価する聲も高い。

 2日には有権者の関心の高い首都圏のマンション高騰に言及。「國民に苦痛と挫折感を與えた」と謝罪し、與黨候補ながら文政権の失策と認定した。政権離れが進む中道層の取り込みを狙うしたたかさがある。

 前回大統領選に際し、黨の候補者レースを爭った経緯から、文氏とは距離がある。文氏を熱烈に支持する「親文派」の支援を受けられるのか疑問の聲もある。

 2人とも疑惑を抱え、捜査機関が動く。尹氏は検事総長時代に、與黨政治家の立件を狙って野黨議員に告発を促すよう検事に命じた疑惑、李氏は城南市長時代の不動産開発事業をめぐる不正疑惑がくすぶる。有権者からは「ここまでひどい大統領選は過去に例がない」(検察出身の弁護士)との聲もきかれる。

 文政権下では元慰安婦や元徴…

この記事は有料會員記事です。殘り823文字有料會員になると続きをお読みいただけます。