コルナイ教授の遺言 中國という「モンスター」とつきあうためには

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編集委員 吉岡桂子
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記者コラム 「多事奏論

 彼は中國を「モンスター」と呼ぶようになっていた。その怪物を生んだ「フランケンシュタイン博士」に自らを例えた。

 ハンガリーの経済學者、コルナイ?ヤーノシュさんが10月18日に亡くなった。93歳だった。國家が仕切る社會主義體制下で経済が成長する限界を分析した研究は、東西冷戦の終わりと舊ソ連?東歐の體制転換に知的な力を吹き込んだ。ノーベル経済學賞候補にも名前があがった泰斗である。

 市場経済化に向けてかじを切った中國にも1980年代以降、大きな影響を與えた。代表作「不足の経済學」など、ほぼすべての著作が中國で翻訳出版されている。85年に趙紫陽首相(當時)から招かれて初めて訪中して以降、改革を支える理論を求める官僚や研究者らを魅了した。

 コルナイさんは政治と経済を切り離さず、現実を丸ごととらえた分析が持ち味だ。だが、中國は彼の市場化への助言をつまみ食いするかのように、政治改革は置き去りにして経済成長を続けていく。

 私が最後に會ったのは、19…

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