妊娠中でも食べられる、加熱壽司 発案の0歳児母「我慢からの解放」

塩入彩
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 妊娠中でも安心して食べられるおすしを全國に屆けようと、子育て中の母親が立ち上がった。東京都內のすし店でのメニュー化を経て、ネタに火を通した「加熱壽司(ずし)」を福岡の老舗すし店と共同開発。28日までの期間限定で、冷凍便で全國に販売する。

 発案したのは、生後5カ月の男の子を育てている福岡市在住の渡辺愛さん(30)。一般的に免疫力が下がって細菌などに感染しやすい妊娠中は、生魚はできるだけ控えるよう言われているが、「ただでさえ妊娠中はつわりなどでつらいのに、好きな物を食べられないのは本當にストレス」と指摘する。

 渡辺さん自身、大のおすし好きだ。妊娠中の昨年末に「【妊婦さんもOK!お壽司(すし)セット】があったら、買いませんか?」とツイートし、4千以上の「いいね」がついた。友人の紹介で、東京都江東區のすし店で期間限定でタチウオやイカ、シャコなどを加熱したすしをメニューに加えてもらったところ、購入者から「久しぶりにおすしをおなかいっぱい食べられてうれしい」「感動した」などの聲が寄せられた。

 なかには「夫が買いに行ってくれたことが忘れられません」、「おすしを食べたいと思うことが悪いことじゃないんだと感じた」などの感想もあった。渡辺さんは「加熱壽司が、我慢からの解放や心の安らぎにもつながっていると感じた」と振り返る。

 今度は全國の人に加熱壽司を屆けたい――。渡辺さんは、3月に東京から出身地の福岡に移住したあとも、改めて加熱壽司に賛同してくれるすし店を探した。そんなとき、ツイッターのフォロワーから紹介されたのが、福岡?博多の老舗「鮨なにわ」だった。

 出産直後から、同店と何度も話し合った。こだわったのは、「安心安全でおいしいおすし」。安全面では、産婦人科醫や管理栄養士に監修してもらった。福岡の天然の地魚を使うなど素材にこだわり、冷凍便でもおいしく食べられるよう、試作を重ねた。

 完成した加熱壽司は、焼きウニとイカやクルマエビ、タイ、アナゴなど、こだわりの15貫がセットになった(仕入れにより変動あり)。クラウドファンディングでの販売で、1人前5900円(稅、送料込み)から。渡辺さんは「さらに改良を重ねて、事業化につなげたい」と意気込む。

 商品は、12月から順次発送。詳細は「CAMPFIRE」內の専用サイト(https://camp-fire.jp/projects/view/483855別ウインドウで開きます)へ。(塩入彩)