• アピタル

コメに作らせる「飲むワクチン」 年間400萬人襲うコレラ防げるか

會員記事

竹野內崇宏
[PR]

 お米をすりつぶし、水にといて飲めば感染癥への免疫がつく――。そんな「飲むワクチン」技術の安全性を、東京大學醫科學研究所などのチームが確かめた。

 開発したのは、下痢などになるコレラの発癥を防ぐワクチン成分が含まれたコメだ。

 菌に汚染された水や食べ物を口にして感染するコレラは、発展途上國を中心に現在も年間最大400萬人が感染し14萬人が亡くなる病気だ。経口ワクチンが実用化されているが冷蔵が必要など普及には課題が殘されていた。

 そこで同研究所の清野宏?特任教授らはワクチン候補として、常溫保存が可能な穀物のコメに著目。コレラの毒素が腸管に吸収される際に使う、それ自體は無害なたんぱく質の一部をコメ內部に作れるよう、遺伝子を組み替えた専用のイネを開発した。

 このコメを粉にして生理食塩水に混ぜれば飲むワクチンが完成する。成分が腸管で吸収され、異物に対抗する「抗體」が作られて免疫がつく仕組みだ。

 チームはマウスやブタ、サルで、飲むワクチンの安全性や効果を検証した上で、2015~16年、醫科研付屬病院で成人男性60人が參加した臨床試験(治験)を実施した。

 その結果、ワクチンを飲んだ人に重い副反応は確認されなかった。40~75%の人の血中には、コレラ毒素の吸収を抑える抗體も出來ていた。ワクチンを飲む量が多いほど抗體の量が増える傾向も確認できたという。

 今後は企業と協力し、より大…

この記事は會員記事です。殘り315文字無料會員になると月5本までお読みいただけます。