和菓子のような優しい朝ドラ 激動の時代を描く「カムカム」スタート

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西田理人
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 物語の幕開けは、ラジオ放送の開始とともに。今週から始まったNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」は、朝ドラ史上初めて3世代のヒロインが登場する。物語の舞臺も、戦前の岡山から現代の京都へ。岡山編の出演者2人が、本作の魅力を語った。

「一緒にいるだけで幸せ」

 1人目のヒロインである橘安子(上白石萌音)は、日本でラジオ放送の始まった1925年、岡山に生まれた。家族で営む小さな和菓子屋で愛情たっぷりに育てられ、やがて時代の荒波に巻き込まれていく。笑顔の絶えない橘家について、上白石は「一緒にいるだけで幸せを感じられる理想の家族」と話す。

 「とにかくのんびりした、明るくて楽しいことが大好きな人ばかり。ここで育ったから安子はこういう人になったんだ、というのが全て詰まっている」。撮影は終始和やかな雰囲気の中で進んだといい、「カットの掛かった後も、みんなでご飯を食べ続けたり、良く分からないことで盛り上がって笑いが止まらなくなったりした」と振り返る。

 そんな安子の運命を大きく変えていく存在が、松村北斗(SixTONES)演じる雉真稔(きじまみのる)という青年だ。繊維會社の跡取りで、橘家と対照的な家族の描かれ方も見どころの一つ。「今の時代と全く違うのは父親との関係性」と松村。「雉真家の中で父は別格の存在で、親子でありながら息子との間にははっきりと線が引かれている。それを絶対に越えないようにしようと考えた」と話す。

 安子と稔の距離が近づいていく上で重要な役割を果たすのが、物語全體をつなぐモチーフでもあるラジオ英語講座だ。岡山編では、稔の話す流暢(りゅうちょう)な英語に魅了されて、安子が朝早くからラジオの前に張り付くシーンが印象的に描かれる。

 安子を勉強へと駆り立てたのは、「自分の知らないことを學びたい、純粋な好奇心」だと上白石は言う。「今の英語は受験やTOEICなど、點數を取るために課せられて勉強するイメージが強い。あの頃の安子のように英語そのものの魅力を楽しみ、フランクに學べる機會がもっと増えたらいいですね」

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